ワクチン
ワクチンで予防できる病気は以下のものがあります。生後2カ月から2回から3回接種しその後は年1回追加接種します。室内飼いの場合は3種、室外に出る場合は6種と猫エイズのワクチンも必要となります。 場合によっては猫エイズや猫白血病ウイルスの検査を受けてからワクチン接種することもあります。
猫ウイルス性鼻気管炎(3種、6種に含まれます)
高熱とクシャミ、鼻ミズ、目ヤニが出ます。強い伝染力がありこじらせると死亡する場合や蓄膿症となり生涯鼻づまりに苦しむこともあります。
猫カリシウイルス感染症(3種、6種に含まれます)
鼻気管炎同様の風邪症状に加え、口内炎をおこし重篤化しやすい。
猫汎白血球減少症(3種、6種に含まれます)
パルボウイルスにより高熱、嘔吐、下痢、血便、白血球減少を引き起こす致死率の高い伝染病です。
通常の消毒液では効かないため、伝染力が強い。
猫白血病ウイルス感染症(6種に含まれます)
白血病やリンパ腫、貧血、免疫不全などをおこし感染が成立すれば完治することはありません。猫同士の毛づくろいや咬傷などで伝染します。
外に出る猫ちゃんや多頭飼いでは要注意。
猫エイズ(猫エイズワクチンがあります)
人間のエイズ同様に免疫不全を起こす、完治することのない伝染病です。
白血病ウイルス同様外に出る猫ちゃんや多頭飼いでは要注意。
エイズウイルスには何種類かタイプがありますがもっとも多く見られるタイプに対応してます。残念ながら全てに効くわけではありません。
伝染性腹膜炎
腹水や胸水、腎不全を起こす。残念ながらワクチンはありません。
コロナウイルスにより引き起こされます。抗体価を測り感染の有無を調べると良いでしょう。
6種や猫エイズのワクチンをご希望の場合はご相談ください。
常備しておりません。
ノミダニ予防
外に出る猫ちゃんだけでなく、人間が外から拾ってくることもあります。痒いだけではなく病気を媒介することもあります。人間の病気を引き起こすこともあります。
当院では滴下式のフロントラインやフィラリア予防もできるタイプも処方しています。ホームセンターなどで類似品が売られていますが確実な効果は期待できません。
猫ひっかき病
原因菌をもったノミに寄生された猫に引っかかれたり咬まれたりして人が感染します。発熱し、リンパが腫れます。
サナダムシ
ノミから猫ちゃんにサナダムシが感染することもあります。他にも大量寄生によりに、貧血したり、ヘモバルトネラ(赤血球に寄生する原虫)に感染することもあります。
また、ダニからSFTSが猫に感染し、人へ伝染した報告もあります。
フィラリア症
ワンちゃんでは有名ですが猫ちゃんにもフィラリアが寄生することもあります。
犬のようにはっきりした症状を示すことは少ないようですが、咳や突然死、大静脈症候群を起こすこともあります。
滴下式の予防薬を1カ月に1度、5月から12月まで首の後ろにつけます。同時にノミやダニ、おなかの寄生虫にも効果があります。滴下式を嫌がる子には犬用の内服タイプを投与することもあります。